牛来コラム

出逢いってすばらしい

さまざまな出逢いを通じて、得たり感じたことを、牛来ならではの視点で書き綴るコラム。 仕事上だけでなく、人間として大切なメッセージを伝えています。

2011.01.05

■親心

手間がかかるので、煮物などめったに作らないワタシだが、さすがに大晦日には煮しめを炊いて、お正月を迎えた。
昆布で出汁をとり、高野豆腐を水でもどし、こんにゃくを塩もみし、里芋のヌメリを塩で取り、鶏の筋を取り、牛蒡のアク抜きをし、人参の面取りをし・・・。
大晦日には、すき焼と年越し蕎麦、そしてこの煮しめで年を越すのがゴライの家の習慣となっている。

その、大鍋いっぱいに炊いた煮しめが、大晦日のうちに三分の一ほどに減ってしまった。
ふだん"おふくろの味"を滅多に食べられない子どもたちが、久しぶりの煮物を喜んで食べたからだ。
正直、複雑な心境だった。
この十年余、自分のやりたい事に一生懸命。家庭を顧みずに働く母を愚痴一つこぼさず許してくれている子どもたちを思うと、心が痛む。

煮しめをほおばりながら、話は自然と、今年就活本番の息子の話題に。
「おとなしい性格なので営業は無理じゃろ」と言う娘に、
「営業マンは饒舌ならいいというわけじゃない。言葉数は少なくても、誠実で信用できる人から買いたい、と母さんは思うよ」と言うと、
既に社会人となり販売員をしている娘が、自身の接客を振り返り言った。
「そう言われてみると、本当にお客さんのことを思って、要らないと思う時は偽らずにそう伝えている。これは絶対似合うしオススメだと心から思って勧めたものは必ず売れる。確かにそのとおりだと思う」と。

・・・子どもたちが幼い頃に仕事を始め、かれこれ20年近くになる。
子は親の背を見て育ってくれる。そう信じて子育てをしてきたが、
心身ともに成長には食事が大事、ということが解って居ながら出来なかった(しなかった)。
それでも、こうして自分で仕事を得、自信すら感じさせる娘の言葉は本当に嬉しかったし、それを通り越して、頼もしかった。
現場で直接、お客様と接する娘の言葉は重みがある。

「しかしワタシは口では言いながら、果たして本当に出来ているのだろうか。アタマで解っているが、行動一つひとつを振り返ると、どうだろうか・・」
新年早々、子に教えられて我が身を振り返り、またまた複雑な心境となる。(笑)。

【gorap語録】

出逢う人、全てが、師。

2011.01.19

■自己表現

年末、「ひは。」の実習社員に長半紙を配り、書初めを宿題にした。
初仕事の日、提出された書初めを見ると・・・
一人ひとりの個性がモロに出ていて、思わず笑顔にさせられた。

「家内安心」→家内(奥さん)を安心させるということか!?
「自然体」→マジックで書かれ、本人そのまま(自然体)のイメージ
「自分の足形」→"一歩踏み出す"という想いを込めたのだとか


ひろしまはたらくプロジェクト「ひは。」は、クリエイティブ人材を養成し、正規雇用へとつなげる広島県緊急雇用基金事業。
ソアラサービスが企画提案し受託。既に求職者100人を短期雇用に繋げ、約20名が引き続き研修を受けている。
面接時に、限られた時間で自分をアピールするのは難しい。
第一印象が大事だということは重々解っている。しかしどんなにレッスンしても、自己表現が苦手な人は、居る。

それが、別の表現の機会を与えられれば、こうして大胆な発想をし、自己主張もする。
それを目の当たりにし、教えられた気がした。

【gorap語録】

誰にでも、役割が、ある。

2011.02.02

■おもてなし

中田英寿氏のマネジメント会社「サニーサイドアップ」を訪れた。
社長の次原悦子氏は年下だが、今年で創業27年、上場も果たすなど、起業家の大先輩である。
「たのしいさわぎをおこしたい」という企業理念の下、明るく気さくでパワフルに活動し続ける次原氏の、言動一致の生き方に、学ぶべきことは多い。

同社オフィス1階のカフェ「サニーテーブル」は、昼時には100人余のサニーサイドアップの社員で賑わうという。
ランチビュッフェを、社員なら500円で利用できるようにしており、
社食のような位置づけ。
大スクリーンも設置され、夜は飲みながらサッカーの試合も観戦できるという羨ましい環境である。

SO@Rの次なるステージの参考にと、次原社長にお願いし、
今回は、オフィス訪問後、サニーテーブルで会食をご一緒させていただいた。
そして皆さんのおもてなしに、正直、「やられた」。

土産に持参した「広島菜キムチ」はシェフのとっさのアイデアで、
チキンとごま油に合わせてオリジナル料理に。
「今日の気分で、広島風お好み焼きを創ってみました」そう言って、
なんとチーズベースのお好み焼きが!美味しいだけでなく、お洒落な見た目にも驚かされた。
Blogから切り取ったSO@Rの記事を、東京のフリーペーパーに貼り
付け「こんな記事が出てましたよ」と見せてくれたジョークのセンス。
「あったらいいなをカタチに」「SO@R」と描かれたバリスタ。etc

「参りました。m(__)m」のひと言である。

そしてこの夜、結局我々もそのまま居座り(笑)、韓国との試合を観戦。
日本代表たちに声援を送った。
観戦を100%楽しみ、試合が終わると(午前1時頃)、我々客人に気持ちのよい挨拶を残し、サッと仕事に戻っていく社員の皆さんを見て、このおもてなしが決して表面的なものではなく、社の隅々まで浸透していることを感じさせられた。

「サニーのスタッフ全員が、"次原さんのためなら"という人たち」と
言われる意味が、理解できる。

【gorap語録】

リーダーシップとは、人を動かす魅力。

2011.02.16

■裏表

大学生のムスコが女の子と2人で食事をしたらしい。
珍しく、雰囲気の良いビストロに、お洒落して出かけた。
2,000円のセットメ二ューに決め、メインディッシュを選ぼうと思ったところ、アレも売切れ、コレも売切れ・・それを謝ることもなく、
「あぁ、コレはあったんだっけ?」という口調で、いい加減な対応。
給仕や支払いの折も、学生だからと馬鹿にしたようなふるまいだったという。

日頃おとなしいムスコが、「あんな感じ悪い店、2度と行かん!!!」と
珍しく怒っているので、相当だったのだろう。

店名を聞いて、驚いた。
何故なら、わたしも何度か利用しているがどちらかと言えば"気配りの行き届いた店"という印象の方が強かったからだ。
その話を一緒に聞いていたムスメ(社会人)がつい先日、食事に行った折も、感じはよかったと言う。

・・・やはり、「相手を見て」の対応だったのか。

若いアルバイトだったのなら、まだわかる。
しかし、その店員は、中年の男性だったそうだ。
ワインと食事を気軽に楽しめる店として気に入っていただけに、
正直、ザンネンだった。

学生が、あまり行く機会の無い店に"奮発して"行ったのだ。
期待もあったろう。
その気持ちを汲み取り、敢えて最高のもてなしをしていたら・・・。
きっと彼はすっかりこの店のファンになったことだろう。
母や姉にも、全く逆の言葉になっていたかもしれない。

一見、何の関係も無さそうな人。
そんな人が、後ろを向いて、人に伝えてくれる。
「目の前の人を大切に」
独立したばかりの頃、師と慕う人から教えられた言葉を、改めて胸に刻んだ。

【gorap語録】

仮面は、必ず、剥がされる。

2011.03.02

■自業自得

公衆トイレを使ったら、周囲の汚れをトイレットペーパーで、サッと
拭き、使用前より綺麗にするよう心がけている。
タダで使わせてもらうのだ。少しでもお礼をという気持ちから習慣に
なったのだが、こういう気持ちでいると回り回って自分に返ってくる
という、ラッキーが起こるので、やめられない。
結局、自分のためにやっているのだ。(笑)

20代の頃は、競争意識が強く「自分さえ良ければいい」という傲慢な面もあった。車の運転も「人より速く」という意識が強く、追い越されたら抜き返したり、割り込む車を入らせなかったり。etc
そんな自分の身に起こっていたのは、急いでいる時に譲ってもらえなかったり、人に裏切られたり・・・そんな嫌なコトが多かった。

30代の時、とある研修の受講を機に自分の意識が180度、変化した。
これまで否定していた全てのコトを、「あるかもしれない」と思えるようになった。前世?あるかもね。UFO?あるかもね。だって「無いという証拠」は無いのだ。(笑)
今、ここに居る自分が「生きている」ということを幸せと感じ、些細
なコトにも「ありがたい」と思えるようになった。
両親や家族への感謝。
多くの人に支えられて、今の自分や仕事があるという感謝。

その頃から、自分の周りが変わった。
「ツイてる♪」のだ。
急いでいる時に信号が青になった。この時ゾ!という時のジャンケンに勝った。企画した野外イベントが晴れた。etc
そんなことは日常茶飯事。
悪い人が寄って来ない。必要なお金が手に入る。夢が叶う。etc

人を許し、感謝する。そう言うと難しそうだが、
小さなゴミを拾う。
そんな些細なことが、回り回って自分に返ってくるラッキーがあるとしたら・・・。(^^)
だまされたと思って始めてみませんか?

【gorap語録】

自業自得って、良いコトにも言えるのです。

2011.03.16

■大切なもの

もう10年前になるだろうか。
夫のルーツを辿り、本籍である福島県相馬郡(現南相馬市)を訪ねた。
このたびの大震災で、壊滅的な被災をうけた地である。

その時は、知り合いは一人もなく、頼りは役場だけだった。
本籍の住所はわかっていたが、地番整理されており、
新住所のどこがそれにあたるのか、それすらわからない状況。
そんな中、広島から訪ねてきたことを伝えると、親切にも古い地図を出して調べてくれ、
「こりゃあきっと、○○さんとこよぉ」
と、地図を見ただけで目星をつけ、電話をかけてくださった。
おかげでその人を訪ね、先祖の墓にお参りができた。

2月末。雪深く積もる中、役場から歩いた30分の道のり。
どんな人だろうかと、少々不安ながらに歩いた道。
その時の景色は、今でも鮮明に覚えている。
あの道が、今は無いかもしれないのだ、と思うと胸が痛い。

夕方、小高城へ徒歩で行き、帰り道に迷っていると、地元の人らしいオジサンに出逢ったので声をかけると、なんと刑事さんだった。
他地域から放火犯を追ってここに来て一カ月以上になるらしい。
小さな港町である。町のことはすっかり把握したという。
美味しい魚の食べられる店はどこかと聞くと、なんと、ラーメン屋を 紹介してくれた。
親切に店の前まで送ってくれ、店主に
「広島から、わざわざ訪ねてきた人たちじぇけぇ」
と声をかけ立ち去った。

古い店構えの、小さなラーメン屋である。
本当に美味しい魚があるのか?
不審げに店内を見渡すと「カツオ刺身」とマジックで書いた張紙。
注文すると、「これは絶対カツオじゃない!マグロのトロだ!!」と
思える味で、とにかく驚いた。
そのラーメン屋で、ルーツを訪ねて広島から来たという話をすると、
なんとお嫁さんの旧姓は牛来(ごらい)だという。
そのムスコさん夫婦がわざわざ店まで迎えに来てくれて、宿泊先まで車で送ってくれた。

震災のニュースを見ながら思いだすのは、その時ふれ合った人たちのあたたかさだった。
あの時の刑事さんは、無事だろうか。
あのお嫁さんは?
役場のあのおじさんは?
・・・。

数日ぶりに家族と再会した被災者の少女が、
「生きて逢えた。それだけで、いい。」
そう嗚咽する姿に、思わず涙を誘われた。

【gorap語録】

自然は、人に何を伝えようとしているのか。

2011.04.20

■希望

桜の季節に初めて、江波山に登った。
広島中心部から3キロ。頂上まで歩いて10分ほどの小さな山である。
満開の桜の下でむさしのお弁当を広げ、ポカポカ陽気の春の日差しにほっと癒された瞬間(とき)。

江波山には広島の気象台がある。せっかく来たのだからと、気象館に入館し、雲の出来るところや、様々な風速を体感したりと、子どもの社会見学のように館内を見て回った。

その一つの部屋に原爆の記憶が残されていた。
爆風で大きく曲がったため職員さんが修理したという窓枠、壁に突き刺さったままのガラス片。etc

そういえば父は戦時中、学徒動員で江波の工場に行った折に被爆したと聞いている。
被爆後、広島のまちに草木は100年生えないだろうと言われていた、と子どもの頃、聞いた。

しかし広島は復興した。

父は戦後すぐ、一家が営んでいた旅館をたたみ、大野浦に引っ越した。
その後、台湾から引き上げてきた母と広島で出逢い結婚。姉と私が生まれた。牛来の義父は、両親・兄弟・妻・子の大家族を養うため大工となり広島にたくさん家を建てたと聞いた。

そこで広島をよみがえらせたのは、"特別な人"ではない。
そこに生きる、一人ひとりの力だった。

この季節、今では、広島のまちのどこを歩いても、必ずと言っていいほど桜の花を眺めることができる。
川辺にも、公園にも、神社にも・・・
草木が生えるのに、100年なんて、かからなかった。

人の力って、自然の力って、すごい!

【gorap語録】

一人ひとり、一つひとつ、できることがある。

2011.05.04

■残したいもの

出身地である岩国の商店街の仕事で、昨年から何度か駅前を訪れた。
ふだん実家に帰っても駅前に足を運ぶことはなく、かれこれ15年ぶりの岩国駅前である。
歩いてみると残念ながらシャッターの下りている店もチラホラ。
一方で、お洒落な飲食店をいくつも見つけ、正直、「岩国にもこんな素敵な店があるのか」と嬉しく思った。

久々に来たのだ。子どもの頃からよく食べていた、老舗「錦月堂」の人気の洋菓子「ベルモ」を買い、スタッフへのお土産にした。
帰るまでに我慢しきれず、帰りのJRの中で一つ食べてしまったほどベルモ好きなのだが、ここでしか売っていないので食べたくても普段はなかなか口に出来ない。

出張であちこちするが、そこでしか食べられない美味しいものを見つけた時の嬉しい気持ちは、(もしたかしたら観光名所よりも)強くあと後まで印象に残っていることは少なくない。
呉のフライケーキ、メロンパンなどもその例で、本店で出来立てを食べた時の美味しさは格別。
時代が変わっても、ぜひ食べたいと言われる力って、凄いと思う。

しかし守り続けるのは並大抵ではないはず。
街は、どんどん変化していく。
岩国駅には建て直しの計画があり、これまで"駅前"だった正面玄関は"西口"となると聞いている。
綺麗になって、お洒落な店も増えることだろう。生まれ育った街に、新たな可能性が広がるのは嬉しいことだが、一方で、地元の人に愛されて続けている大切なものを残すために、わたしたちにできることがあるんじゃないか、と考える。

たまに帰省した時に、気が向いた時だけ実行するだけで偉そうなことは言えないが、一人ひとりが、少し、意識を変える。その積み重ねが、街に影響を与えることもあるんじゃないか、、なんて思うのである。

【gorap語録】

人が、まちを創る。

2011.05.18

■アンテナ

プランナーを目指していた頃、先輩たちから斬新なアイデアが次々と出てくるのを見て、いつも羨ましく思っていた。
自分は、枠の中で考えたような面白みのないアイデアしか浮かばない。
アイデアの出る「タイプではな
い」のだと半ば諦めていた。

しかし、違っていた。
先輩たちの動きを見ていると、情報をインプットする量がワタシとは比較にならないほど、多いのだ。
新聞はもちろんのこと、タウン誌や情報誌などにも、幅広く目を通す。
帰宅後も、パソコンに向かいながら同時にトレンディドラマまでも、ちゃ~んと見ている。
日々、多くの顧客に会うにも関わらず、異業種交流会やセミナーにも積極的に参加し、人から「生の情報」を得ている。etc

めちゃくちゃ忙しい先輩だったけど、その頭の中にはいろんな情報が「次々と」インプットされていた。
ぎっしり一杯になっても、知り得た情報を出し惜しみなく人に伝えてアウトプットするから、また新たな情報が入っていく。
だから、「いざ」という時に、いろんなアイデアが出てくる。

先輩を見習い、ワタシも公私を問わずインプットを試みた。
買い物の最中や、通勤途中の電車の中、映画の中から。友だちとの何気ない会話の中から・・・
そしてそれを「忙しい」とか「大変」とかいう感覚ではなく、むしろ「楽しんで」出来るようになった時、やっと自分の中に、アイデアが「沸いてくる」という感覚を得られるようになった。

追われていては、アイデアなんか出てこない。
でも、「時間が無い」は理由にならない。
役に立つか立たないかもわからない情報が、思いもかけなかったタイミングで、何かに繋がる。
その瞬間の「やったぁ♪」という感覚。その醍醐味を、ぜひ後に続く若者たちにも感じて欲しい。

【gorap語録】

空っぽの引き出しからは、何も出てこない。

2011.06.01

■ピュアな気持ち

県の雇用対策事業で受け入れた求職者たちに、研修の中で、「社会に役立つプロジェクトを考える」という課題を出した。
グループごとに多様な案が出た中に、「おりづるアート」を東日本の被災地に届けようというものがあり、我々も、ぜひ応援したいと思った。
ところが、そのメインビジュアルに"日の丸"を入れていたため、他のグループから「政治的な思想と誤解され、批判を受ける可能性があるのではないか」という意見が出たようで、デザインの最終案からは、日の丸は消えていた。

一方、パリのセレクトシッョプを回った折に、あちこちで見たのは、「花咲け日本」というメッセージを掲げ、義援のために100ユーロ(約1万円)で売られているノート。その表紙には、"日の丸"が堂々と、デザインされていた。
バレエシューズの老舗では、"日の丸"をポイントに入れたシューズが義援のために売られており、遠い海外で、こうして純粋に日本を応援してくれているその活動に、わたしは、ただただ感動した。

おりづるを糸で繋げて表現する単純なデザインである。伝えたいメッセージは、わかりやすいほうがいい。
被災地の大変な状況をメディアで見て、ただ純粋に「元気付けたい」という彼らの思いを、ストレートに伝えたい。
それが万一、中傷されるようなことになったとしても、その思いが純粋であれば、必ずわかってもらえるはずなのだ。

そんな話を講師から伝えてもらい、結果、デザインは元々の案だった"日の丸"をメインにしたものに決まった。
折り紙には、古新聞を利用し、エコにも配慮する。
残り1ヶ月の研修期間の中で、PCやマナー等の基礎研修も受け、就職活動もしながら、一万羽近くのおりづるを折るのは大変な事だろうが、このプロジェクトをとおして、学ぶものは多かれと思う。

【gorap語録】

その思いが正しければ、きっと理解される。

2011.06.15

■自信

若い人に、いくら「自信を持ちなさい」と言っても、なかなか難しいかもしれないが、自分が変わらなければ、状況は変わらない。
「人に認められたい」「必要とされたい」そう思うなら、まず自分を認めてあげることからがスタートである。

そう言うとすぐ、自分の長所や、他の人より優れている能力などを探そうとするが、"いい部分だけ"を認めるということではない。
今、ここに居る自分、そのままの自分を、いいトコも悪いトコもそのまんま、在りのままに受け入れる、ということである。

自分の好きなところは?
自分の嫌いなところは?
得意なことは?
苦手なことは?
その全てをひっくるめ「これが自分」と受け入れ、等身大になれれば、人と比較したり、他人の評価が気になったり、そんなことはもうどうでもよくなってくるはずだ。

良く見せようと思ったって、長くは続かない。
もし続いたとしても、自分が苦しいだけである。

人生、誰のためにあるのかと考えたら、自分のためなのだ。
"誰か"の評価や、"誰か"と比較した生き方なんて、もったいない。
そのままのあなたで、充分なのだから。

【gorap語録】

自分を信じると書いて、「自信」。

2011.07.06

■奢り

久しぶりに、緊張感あるプレゼンの機会をいただいた。
書類審査を通過した後の、二次審査は、競合数社とのプレゼン対決。

与えられたわずか20分間で企画の説明をし、10分間の質疑応答。
精一杯伝えて、後は結果を待つのみだが、帰りの道々、ワタシの頭の中は「あそこはこう言うべきだった」「喋りが少し早すぎたかも」等、反省ばかりで、何年経っても100点満点となることはない。

プランナー時代、競合が20社もある大きなプレゼンを何度も経験し、場慣れしてきた頃・・。
某社との共同企画で印刷物のコンペに臨んだのだが、珍しく、今回は2プラン出しましょうと言われ、私の企画と、同社のデザイナーの企画をプレゼンした。

自分の企画は自分でプレゼン。
前日に何度も練習し繰り返しシュミレーションしたとおり、ソツなくその場を収めた私は、そのデザイナーが、緊張してたどたどしく説明する様を見て、心中、小馬鹿にしていた。

しかし、プレゼンを終え会場を出ると、同席した同社の責任者が彼にこう言った。 「良かったよ!少しつっかえたりしても一生懸命さが伝わってきたし、思いが感じられた。上手に、とうとうと喋るのが好いというわけじゃないんだよ。本当に良かったよ!」

その言葉は、彼を通して、まるで私に言っているかのようだった。
「上手く喋るだけがいいんじゃない!」その言葉は、一瞬に、私の胸深くに突き刺さった。
自分の奢りに気付かされ、めちゃくちゃ恥ずかしかった。

結果は、2案とも不採用。
あの経験は、20年を経た今も忘れない。

【gorap語録】

頭ではなく、経験から学ぶ。

2011.07.20

■迷い

「石の上にも三年」とはよく聞くが、それにはまず、自分を信じる事からが始まりである。
誰でも最初は、小さな仕事しかもらえない。
頑張ってもがんばっても、認められているのかいないのか、正しいのかそうでないのか、わからない中、続けるには自分を信じるほかない。

信じる、ということは簡単ではない。
本当にこれでいいのか・・・不安が付きまとう。
辛くて、くじけそうになることもある。
つい、手を抜きたくなることもあろうし、全てを放り出して逃げ出したくなることもあるだろう。

しかしそこで勝手に落ち込んで、たった一度でも手を抜いてしまったら、全て帳消しになる。
頑張ってコツコツ積み上げた信頼は、0(ゼロ)、いやそれどころか、マイナスになってしまう。
周りは、ちゃんと見ている。
迷いは、すぐに見破られる。

やると決めたからには、信じて突き進む。
これが、認めてもらえるただ一つの答えである。
ただ信じて、がむしゃらに頑張る。
そうして3年経った頃にはきっと、信頼を得、仕事を任せてくれる人が、あなたの周りには、たくさん居るはずなのである。

【gorap語録】

答えは、あなたの中にある。

2011.08.03

■初心

広島市から手紙が届いた。
何だろうと開けてみると、8月6日の平和記念式の来賓の案内状だった! 光栄な話である。事業を始めてわずか10年余のこんな私に!?と、驚きつつ、17年前の8月6日を思い出した。

広島ではアジア大会が開催されたその年、私は市民スタッフとして、イベントラジオ局「あ・ポック」の番組作りに携わっていた。
その日は特集番組が組まれ、なんと、朝一に、平和公園から生中継を入れるという大役を任されてしまった。

被爆二世でありながら、そう意識することなく過ごしていた私が、初めて見る8月6日の生の光景・・・
あちこちに陣取ったマスコミのカメラの数にまず驚き、こんな朝早くから黒い服に身を包み線香をあげる方々を見て、何とも言えない思いに駆られながら、中継を終え、緊張感が解けて我に返った瞬間。
不思議な感覚にとらわれた。

今、目の前で祈りを捧げている人の殆どは、ご遺族か、行政関係者か外国人か、マスコミetc。ある種、特別な人たちである。
片や公園を出た目の前の道には、何事も無いかのように戯れる若者やショッピングを楽しむ広島の住民たちで溢れていた。
その公園の境目に立ち、内と外との大きな溝を感じた瞬間。
「何か、私にできることを!」という思いに駆られた。

5年後、私は会社を辞め、独立した。
あの日に感じた、言葉にできない感覚もいくらか影響していたと思う。
だからといって劇的に何かを変えることは、できない。
遠くの人まで全てを幸せにすることは出来ないが、目の前の一人の人のためなら、出来ることはあるかもしれない。
それが、一つ、また一つ増えていけばいいのだ。

あれから12年が経った。
現実に直面し、心が折れそうになることもあるが、その時の純粋な気持ちを、平和記念式の案内状をきっかけに、思い出さされた。
昨年の「フラワーフェスティバル」で、100m道路を一緒に歩いた父の初盆を迎える今夏。
もしかしたら父に導かれたのかも、と思うと感慨深い。

【gorap語録】

事の「はじまり」を思い出してみる。

2011.08.17

■受け継ぐもの

ずっとほったらかしにしていた自宅の仕事机を整理していると、一枚のFAXが出てきた。
独立した時に購入した、家庭用の安価なFAX機である。

ロール感熱紙に印刷された文字は、ところどころ消えかかり、紙は黄ばんでいたが、どうにか全文を読むことができた。

差出人は、ドキュメンタリー映画「地球交響曲(ガイアシンフォニー)」を広島で自主上映し続け、多くの人に影響を与えたかた。
既に故人となられたが、そのFAXから、当時のことが、まるで昨日のことのように思い出された。

その日、知人に「きっと話が合うはずだから」といって彼女のご自宅へ案内された。
「ガイアシンフォニー」は、私自身、大きな衝撃を受けた映画である。
初めて第一番を観た時は、エンドロールが終わっても暫く身動きできなかったほどだった。
それをずっとボランティアで伝え続けているかたである。
期待に胸を膨らませ、その日を迎えた。

閑静な住宅街の一軒家。落ち着いたリビングに通され、彼女と逢った。
瞬間、その"大きさ"を感じた。
初めて逢う人とは思えない信頼感が互いを結び、一瞬に心開き、深い話を始めた。話しながら、なぜか涙が溢れてきてしかたなかった。
ひとしきり話をし、気づくともう日が傾いている。

帰り際に「実は、ホロスコープを少し嗜んでるの。よかったら貴方の生年月日と時間を教えてちょうだい」とおっしゃるので、お伝えしたところ、届いたFAXが、これだ。

「(前半省略)・・・貴方の社会的にめざしておられるものが、私なりに具体化されて見えました。時間をかけて・・・とおっしゃっていましたが、おそらく、当分お忙しさは責任と制限を伴って暫く続きますでしょう。その中で逆に形になる事もあろうと思います。私は我々であり、みんなは私なのだとの心で進めて下さればと思います」

10年の時を越え、一枚のFAXが私に教えてくれた。

【gorap語録】

意識の中で、人は、繋がっている。

2011.09.07

■オンオフ

自宅とオフィスの玄関を往復し、たまに出掛けるのは流川!?
そんな生活を送っているワタシなので、ふだん、自然に接する機会は殆ど無い。
ところが、広島SOHO'クラブで、今年こそ皆と戸外に飛び出そうー♪
ということになり、下見のため、廿日市の北山へ。

車に分乗し、目指すはアメリカンフードのお店「K.TDiner」。
自然体験活動のプロ、林健児郎さんとの楽しいトークで盛り上がり、
あっという間に現地へ到着~
もうすぐ5月だというのに、桜の花が舞い散る山中。
川のせせらぎを見下ろしながら、ふぅ~っと深呼吸すると、なんだかスッキリ、いい気分。
夏に来ればきっと、涼しいだろうなぁ~
素足で川の中にも入れるかなぁ~、と思いつつ・・
アメリカンムード満々の「K.TDiner」で、なんと450g!のステーキをペロリと平らげ、次のスポットへ。

釣り堀で魚を釣り、
火を起こして串刺しにして焼いた魚に舌鼓し、
皆で火を囲みながらコーヒーをいただき、
いつもならつい頭をよぎる仕事のことも忘れ、風の音に耳を傾ける。
・・・なんとも贅沢な時間。
なかなか自分だけでは作れない、シチュエーションである。

ふだん忙しいSOHOの仲間たちと、この時間を共にできたらいいな~
そんな思いで運営委員の皆で企画した9月の交流会は、
「K.TDiner」でバーベキュー&循環型の農園施設「きなり村」見学。
自分にとっても、貴重なアウトドアタイムである。
5カ月ぶりの廿日市の北山を、仕事を忘れ、目いっぱい楽しみたい。

【gorap語録】

ちゃんと、おいしい空気、吸ってますか?

2011.09.21

■ふりかえり

今年は10月半ばまで、半袖で過ごすような気候が続くと聞いた。
いつまでも夏のような感覚だが、気付けば9月も終わろうとしている。
11月に入った仕事を手帳に書き込みながら、あとわずか3カ月で年末
なのだと気付き、ゾっとした。

今年、年頭に掲げた抱負は「健全」。
手帳にもしっかりと記されている。
自分自身、そして社員も、身体と心が健康で、思いと行動のバランスがとれている状態。そして、会社は正常にしっかりと機能している。
そんなイメージを掲げ、スタートした2011年。

その四分の三を過ぎた今、どれほど実現できたかを振り返り、出来た部分、まだまだ足りない部分を客観的に見直してみた。
残りわずか3カ月で、出来ることは限られる。
しかし、流されるまま時を刻むのではなく、ここでもう一度踏ん張って気合いを入れ直し頑張れば、少しでも100点に近い結果が得られるかもしれない。

「迷った時に流れに身をまかせる」のと、「意味なく惰性に流される」のとは、大きく違う。
今がそのどちらなのか判断は難しいが、答えを知っているのは、自分しかいない。

【gorap語録】

時に立ち止まり、自分に活を入れる。

2011.10.05

■回り道

いつも通る道を、今日は、なんとなく別のルートで車を走らせた。
太田川を窓越しに見下ろすと、どこから飛んで来たのか、風船が一つ。
土手の草にひっかかってフワフワ揺れていた。
その風景になんだかほっと癒されて、仕事の疲れが一瞬に、どこかへ行ったようだった。

通勤など、行き慣れた場所へ行く時に、無意識に同じ道を通っている人は少なくないと思うのだが、意識して、これを時々、変えてみると、見えなかったものが見えてくるので、ぜひおススメしたい。
ふだん大通りばかり通っている人は、時には一本裏筋を歩いてみる。
知らない店、見慣れぬ看板、イベントのポスター、マンホールの絵、流れる音楽、人の会話etc。いろんな情報が溢れている。

ぼんやり歩いていては、何も変わらないかもしれないけれど、周囲に意識を払っていると意外な発見があり、そこから人生が大きく変わることだって、ある。
そんな私の話を聴いて、たまたま立ち寄った店で見つけたフリーペーパーにあったイラストコンテストに応募し、グランプリを獲得して、イラストレーターの道が開けた、という子も実際に居る。

毎日、朝起きて、仕事して、ご飯食べて、夜になったらお風呂に入り、寝る。

みんな同じように24時間を与えられているけれど、意識の持ち方で、得る情報は大きく違い、行動一つで、結果は大きく違ってくる。
一見無駄と思えるその回り道が、ラッキーに繋がることも、あるのだ。

【gorap語録】

まずは、行く道を、変えてみる。

2011.10.19

■その所以

先日、とある金融機関の経営者を尋ねた折、こちらの要件で伺ったにも関わらず、帰りにわざわざビルの1階まで見送って頂いた。
エレベーターに乗り込む時、さすがに恐縮して
「ここで結構ですから」
と言う我々に「いやいや、お客さまですから」と気さくにおっしゃって、ビルを後にする我々の姿が見えなくなるまで見送ってくださった。

お逢いするだけでも、なかなか叶わないかたである。
貴重な時間を割いてくださって的確なアドバイスまで頂き、それだけでも充分過ぎるのに、そこまでのご対応を頂き、同行したスタッフ共々
「さすが、いずれは代表と噂されているかただ!」と感動した。
同様に、次に訪れた会社でも社長から貴重なアドバイスを頂いたうえ、駐車場まで送って頂き、無事に出られるよう道路に立って誘導までしてくださった。
ごく自然に、である。

いずれも大先輩の経営者である。
お二人とも、爽やかに、本当に自然に、適度な心地よさを感じさせてくださり、その立ち居振る舞いに、正直、唸らされた。
その気配りには、"質の高さ"が感じられた。

ソアラサービスでは、来客の折、それがどなたでも、お帰りの際には、エレベーターの前でドアが閉まるまでおじぎをして見送る。
車で送って頂いたら、その場に留まって見えなくなるまで見送ることも、モチロン実践している。
我々のようなものがそうするのは当たり前である。

しかし、彼らは、誰もが知る、地元の名士である。
偉い人ほど頭を垂れると言うけれど、それを、身をもって教えられた。

【gorap語録】

器の大きさは、意図しては創れない。

2011.11.02

■親心

幼少の頃。当時、広島で小さな会社を経営していた伯父のオフィスを、母と姉と一緒に初めて訪れた。
伯父の方から会社に呼んでくれたことなど、後にも先にも、この一度だけだと記憶している。
駅まで迎えに来てくれた伯父の車は、社員さんが運転。
車中、伯父が、何度もなんども
「今、何キロ出しとるか?」と問い、
「20キロです」と答える社員さんに、
「よしよし。安全運転だぞ、ゆっくり走れ。安全に、とにかく安全に」
と何度もなんどもしつこく言う姿が印象的で、鮮明に覚えている。

「伯父ちゃん、可笑しかったよネー」と家に帰って母に言うと、きっと一緒に笑うとばかり思っていた母が、
「可愛い姪っ子を、万一でも事故に遭わせんように、一生懸命、気を遣ってくれたんよ」と真面目な顔をして答えた。
母のその様子も意外だったが、伯父のその気持ちは、幼いワタシには理解できず、
「それにしても、時速20キロは無いよ~」と笑ったのだった・・・

先日、若い社員が自損事故を起こした。
短期間に、実はこれが2度目。
怪我も無く軽い事故だったのでよかったが、脳裏をよぎったのは、
「これがもし、人を巻き込んでいたら・・・」
「本人の身に何か起こっていたら・・・」
「次は、大きな事故かもしれない・・・」そんな心配だった。

車を運転させる限り、リスクはついて回る。それは覚悟のうえだが、大切な娘さんや息子さんをお預かりしているのだ。

万一でも本人に大きな怪我や事故などさせるわけにはいかない。
何か起こってからでは、取り返しがつかないのだ。本人にも、親御さんにも、お詫びしてもし尽くせない。
「慎重に・・・とにかく事故の無いようにお願いします」
そう社員に伝えようとして、涙が溢れた。

あの日の伯父の気持ちが、少し、わかった気がする。

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まずは、行く道を、変えてみる。

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何も無いことに、感謝。